【薔薇と白鳥】
グローブ座へ、八乙女光と髙木雄也W主演の舞台を観に言ってきた。
舞台を観に行くのは初めて。テニミュとあんステは観に行ったことあったけど、ちゃんとしか舞台は初めて。今回は髙木くん好きの友人に連れられて観に行ってきた。
もともとグローブ座ってそんなに大きくないけど、前から3列目という神席ですごく近かった。顔がはっきり見えた。すごい。八乙女光と髙木雄也がここに生きてる!ってなった。
『薔薇と白鳥』はクリストファー・マーロウ(八乙女光)とウィリアム・シェークスピア(髙木雄也)の話。
はい、私の苦手な世界史。チャーチルのときに世界史勉強するべきだなと思ったのに、ろくに勉強しないままこの舞台を観に行くことに。前もって勉強しておくべきだったなと思った。最初は舞台を観に行く予定ではなかったため、話の内容も下調べせず、マーロウとは?という状態だった。
この舞台で鍵となるのは、もちろんマーロウとシェークスピアの関係。そして、宗教の問題であるカトリックとプロテスタントの対立。
マーロウとシェークスピアの師弟関係が素敵だった。劇作家として台本を書いたことないシェークスピアはマーロウから書き方を習おうとするのだけど、マーロウは教わるのではなく、盗めと言ってシェークスピアに自分の台本を見せる。台本を見せるという行為はとても稀なことで、役者達にもそれぞれの台詞だけが書かれている台本を渡している時代。金庫の中で大切に保管されているマーロウの台本をシェークスピアは熟読し台本を書き上げていく。シェークスピアはマーロウの台本から技術を盗み、マーロウを超えるほどの作品をつくる。調べると、実際のシェークスピアの作品にもマーロウの作品から借用されているのでは?という部分があるらしい。
マーロウはシェークスピアに嫉妬し始める。そんな中、フライザーというカトリックを取り締まる宮廷の諜報部員にシェークスピアについて探れといわれる。シェークスピアは実はカトリックであった。
プロテスタントとカトリックが対立をしている時代。カトリックだとわかるだけで取り締まられる。
新作をまったく書いていなかったマーロウは、シェークスピアの才能に魅せられ、また芝居を書き始める。だが、シェークスピアは数々の芝居を書いては、まわりからの高評価を得ており、マーロウはどんどん落ちていくことになる。
3年経ってから、シェークスピアは芝居を書かなくなる。マーロウは盗むものが無くなったからだろと言ってシェークスピアを追い詰める。
シェークスピアがカトリックの仲間の人たちから劇場を爆発するのを手伝えを言われる。シェークスピアは最初は拒否していたが、脅され、実行せざる得なくなる。それを知ったマーロウはカトリックの情報を流す代わりに、その仲間のうちの一人(シェークスピア)を見逃してほしいと頼むが断られてしまう。
爆発を実行する当日、マーロウはシェークスピアのもとを訪れる。シェークスピアは追い詰められていた。仲間の手助けをしようが、拒否しようが大切な人を失ってしまうからだ。マーロウはそれに気づいていた。そして、マーロウらシェークスピアに手を差し伸べる。シェークスピアに助けてやるから約束をしてほしいと言う。シェークスピアは今後一切カトリックである素振りを見せてはいけないこと、もう一つは芝居を書き続けることをマーロウと約束する。
そして二人は別れる。
その後マーロウはフライザーに殺され、シェークスピアは芝居を書き続ける。
泣いたよね。気づいたら涙が頬を伝ってた。
とくに二人の最後のシーンはよかった。八乙女くんや髙木くんの演技ももちろんよかったけど、私はストーリーがすごく好きだった。実際の史実にフィクションを織り交ぜてあるらしい。とても綺麗にまとまっていて、どんどん引き込まれていった。世界史を勉強していたら、もっともっと楽しめたのにと思うと残念である。勉強してもう一回観に行きたい。観れないけれど…。
八乙女くんの台詞の量に驚いた。あれだけの台詞を覚えるのはたいへんだろうなと思った。髙木くんも最後のシーンでは感情を高ぶらせる必要があり、苦労していたんだなと思う。最後のシーンでは涙を流して演技をしていた。そのせいか、カーテンコールではもう疲れきっていた。八乙女くんはカーテンコールでちらっと笑顔が見えたし、髙木くんの肩を抱いたりしていたから少し余裕があるように見えたが、髙木くんはそれどころじゃなかったのが伝わった。
どちらにしても、とてもよかった。二人とも声は通っていたし、演技もうまかった。他の回を入っていないからどうか分からないけど、台詞を甘噛みする程度は少しあったが大きな失敗が無くて凄いと思った。
また機会があればこういういった舞台を観に行ってみたい。