備 忘録

ジャニオタによる備忘録

映画 ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男 感想(ネタバレあり)

ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男

 

世界史は毎回赤点ギリギリ(1,2回赤点とった)の私は、最初見に行くか悩んだ。

シェイプ・オブ・ウォーターを見に行ったときにこの映画の予告を見て、興味をもった。メイクアップ部門?みたいなので日本人の方がアカデミー賞をこの映画でとったというニュースもたくさんしていて、見に行こうかなって気にしてくれた。

結論からいって、とても面白かった。でも、世界史がまったくわからない私には、ところどころ日付が出てくるのだが、それが理解できなかったので、ある程度の知識は必要だったみたい。

調べると、この映画はチャーチルが首相に就任してからダンケルクの戦いまでの27日間の話みたいだ。たしかに、首相に就任して一か月足らずでダンケルクの戦いになるのかと映画を見終えたときに感じた。

そんな浅はかな知識しかないが、頑張って感想を書く。なんせ、自己満の備忘録なので。

 

予告見て気になって、軽くチャーチルについてwikiで調べた。あとダンケルクの戦いのことも。ほんの少しだけの知識を入れただけの私でもこの映画をとても楽しめた。タイプライターのリズミカルな音と、チャーチルの言葉。とも気持ちよくチャーチルの言葉がはいってくる。

チャーチルは政界からともて嫌われていた。和平交渉を掲げていた前回の首相であるチェンバレンによって、ドイツに挑む姿勢をとるチャーチルには味方が少なく、国王ですらチャーチルをよく思っていなかった。そこをチャーチルは言葉、演説によって変えていく。国民のために、未来の世界のために。

30万人の兵士がダンケルクで囲まれてしまう。このままでは、30万人という膨大な人数の兵士を英国は失うことになり、それは英国の負けを意味するようなもの。ここで、チャーチルはカレーにいる1400人の軍隊を囮とし、ダンケルクから兵士を救出すると提案する。もちろん、1400人の犠牲者が出る。周りは黙っていない。チェンバレン、そしてハリファックスが和平交渉をするべきだと言う。イタリアから和平交渉を持ち掛けられていると言うのだ。私でもわかる。その交渉にのってはいけないと。

イギリスにいい条件を提示するといって、それを飲むはずがない。ドイツやイタリアの配下いはいるのはイギリスの国民にとっては最悪なことである。チャーチルはそれをわかっていた、だから戦うと言っていた。責任は私がとる。そのためにこの椅子に座っている。予告でもこの言葉が流れていた。とてもかっこいいと思った。こうじゃなくてはリーダーはきっと務まらない。

だが、戦うといってもそううまく事が進むはずは無く、チャーチルはとうとう和平交渉と徹底抗戦との選択で悩みはじめる。チャーチルは政界の嫌われ者で、味方が少ない。一人で悩み、どちらかを選択することが今後の世界に大きな影響を及ぼすことに恐怖する。すると、チャーチルの言葉によって動かされた国王がチャーチルのもとを訪れ、『降伏してはいけない。戦うのだ』と言ってくれた。チャーチルは自分が恐怖から何をすべきなのか、自分の責務はなんのかわからなったことを国王に話すことで、二人の関係は大きく変わった。そして、国民の声に耳を傾けてみてはと国王に言われる。

国王にそう言われ、チャーチルは思い切って、車からとび出し電車に乗る。序盤で『バスに乗ったことも、パン屋に並んだこともない。地下鉄に乗ろうとしたが迷ってすぐに地上に出た』と話していた。そんなチャーチルが国民のもとへと向かうために、自らの足で地下鉄へと向かう。この行動力にチャーチルのすごさを感じた。降伏してはいけない!という国民の強い意志を見たチャーチルは、ドイツに降伏せず、戦うことを決めた。

そして、チャーチルの巧みな言葉で演説する。

チェンバレンチャーチルの言葉によって揺れ動き、最後は与党も野党もドイツに抗戦し続けることに賛同する。

 

そして、今に至るって感じだね。

この決断がヒトラーから世界を救ったということ。もしイギリスが降伏していたら、ドイツどんどん勢力をのばし、世界中がヒトラーの配下の元、いろんなことを強いられることになっていたのだろう。さすがヒトラーから世界を救った男。

 

この映画で好きなシーンが二つある。

カレーの部隊へ電報を打つシーン。チャーチルの話す言葉をタイプライターで打っていくエリザベス。ダンケルクにいる兵士を救出するために、囮になってほしいということを伝えるための電報だ。その電報の最後には、『カレー部隊の救出は行われない  繰り返す  救出は行われない』的なことで締めくくられる。エリザベスも最初はいつも通りチャーチルの言葉を打っていたが、ここで手が止まる。詳しい今の戦況は知らないのに、断片的にエリザベスの耳に入る言葉は残酷なものだった。

このシーンのエリザベスが好きだ。救出か行われないとなかなか打てなく、涙を流すエリザベスが好き。きっと自分が打っている言葉の重みを感じたのだろう。この残酷な現実を伝えることが、怖く感じたんだと思う。エリザベスは何も知らないまま、彼らにこの残酷な事実を伝えることはできないと、チャーチルの言葉をただ単に伝えているだけでいまイギリスが置かれている状況を知らないとチャーチルに訴える。

強い人だと思った。カレー部隊の人たちに伝えるからには、全てを知るべきだと。どうして彼らがこうなってしまうのか真実を知り、伝えなくてはならないと思ったのだろう。エリザベスは本当に強くて、チャーチルのよき味方だ。

 

もう一つは、電車のシーン。

チャーチルが一人で地下鉄に乗り、国民と話すシーン。チャーチルが降伏するのは?と電車の乗客に言うと、みんな口を揃えて「ダメです」と言う。予告で見たときからこのシーンは印象的だった。実際はどうか知らないけれど、この強い意志があったからこそ、チャーチルも戦い続けることを決めることが出来たのだ。

電車のシーンはチャーチルが本当にイギリスの為を思い、イギリスを救いたくて政治をしているという姿が一番に出ている。

 

この映画全体を通した言うとしたら、ゲイリー・オールドマンチャーチルのメイクはすごかった。普段の顔をよく知らないが、ハリーポッターシリウス人だって調べて知った。本当にこういう体型の人なのかもと思わせるぐらいメイクが自然だった。このメイクをしたのが日本人というのは本当に誇りに思う!!

 

ウィンストン・チャーチルはとても面白かった。地上波で放送されたら録画しようと思う。