備 忘録

ジャニオタによる備忘録

映画 シェイプ・オブ・ウォーター 感想(ネタバレあり)

 

シェイプ・オブ・ウォーター

 

シェイプ オブ ウォーター見に行ってきた。
洋画はあまり見ないのだけど、アカデミー賞のニュース見るたびに気になってて、作品賞とったら見に行こうかなと思っていたら作品賞を受賞したので見に行こうと決めた!

声の出せない女性と半魚人の話というざっくりとした内容しか把握してなかった。

洋画ってあまり見ないんだけど、映像が綺麗だな〜って感じ。
半魚人に出会いイライザの日常が変わっていく様がよく描かれていた。イライザは自分と同じように声を持たない半魚人と出会い、半魚人に惹かれ、研究所に囚われている半魚人を自由にしてあげようとする。
出会いはただの興味本位のような気がした。だが、声が出せないイライザと話せない半魚人は声でのコミニュケーションではなく、手話へ音楽で会話を楽しんでいく。そうしてお互いに惹かれていく。
そして、半魚人が殺されることを聞いてしまう。イライザは半魚人を研究所施設から連れ出すことにした。イライザは隣人であり友人であるジャイルズに協力を頼むも断られる。その時にイライザはジャイルズにこう言う。
「声を出せない私と彼(半魚人)は何が違うの?彼も私も同じだ」
イライザは彼と自分は同じだと言った。ジャイルズは半魚人を助けるなんて…という感じだったからこう
言ったのだろう。半魚人を見捨てることは私を見捨てることと同じだと。
そして、半魚人を研究所から連れ出したイライザの生活は以前とは別物のようになる。いままでの生活は時間がきっちり決められて動いていたが、半魚人との生活により時間に定まれることもなく、服装にも鮮やかな色が増えて、日常が彩られていく。恋をした女の人は日常が華やかになったいくものなのかも。

そして半魚人と別れの時、ストリックランド(研究所の人、要するに敵)に見つかり、イライザたちは銃で撃たれてしまう。それを見た半魚人はストリックランドを殺してしまう。そして半魚人はイライザを抱えたまま海へと帰っていく。海の中で二人が抱き合うシーン(ポスターでよくある)で半魚人はイライザの傷を治し(そういう力もってる)、イライザは目を覚ます。イライザのトラウマの原因であろう首元の傷がエラのようなり、まるでイライザも半魚人になったかのようで終わる。

この映画は冒頭でジャイルズの語りがある。そこでジャイルズから『愛と喪失の物語』と語られる。私はざっくりとした前知識から喪失ってなんだ?って感じた。いろんな方の解説を見るとみなそれぞれの考えをしている。やはり、ジャイルズが語りなのだからジャイルズがイライザを失ったという喪失なのかな?って思っていたけど、『愛と喪失』の愛はイライザ自身の半魚人との愛のことだと思うから、喪失もイライザ自身のものかな?と思う。イライザが半魚人との愛を手に入れたことにより、イライザはジャイルズやゼルダという友人を失ったということだと思う。
きっとイライザは最後、半魚人と同じようなに水中で生きていけるようになってしまったのだと思う。そうなったことで半魚人との愛を手に入れたが、そうなってしまったことでジャイルズやゼルダとはもう今まで通りというわけにはいかなくなってしまったということだと私は感じた。
愛を手に入れるには、なにかを失うことも必要ということなのか?犠牲はつきものなのか?と思う。そこまでの愛を感じたことない私が偉そうなことは言えないけれど。

ストーリーの展開はありきたりで先がすぐ読めてしまうものだったけれど、トレンディドラマ感があり、恋愛映画の鉄板といった感じで私はわりと好きだった。
ところどころ様々な作品をオマージュしているみたいで、洋画に詳しい人はそういうのを見つけるのも楽しいかもしれない。

こういう静かな洋画を映画館で見たのは初めてなので新鮮だった。音楽も映像も素敵だった。
今年はたくさん洋画も見に行きたい。